薄っぺらな私の声[とうこ]
2014/12/15(Mon) 16:40
ナレーションを学んでいる30代の女性です。
今、どうしてもぶつかってしまっている壁があり、
それについて質問というか、ご相談させていただきたくお願いいたします。
何と言いますか、私の読みは全体的にどうも薄っぺらく聞こえてしまいます。
声が気取った感じというか妙に澄んだ甘い感じで
滑舌やアクセント、立てる所などは特に問題ないようなのですが
全体的に狙いすぎているような印象を受けるそうです。
音域は広めですが、どちらかというと器用貧乏な感じで
素朴な感じのドキュメントなどに求められるような誠実な感じがありません。
裏声を使っている感じでもないようなのですが、
自分の声を録音したのを改めて聞くと、うーん・・・と思ってしまいます。
普段喋ってる声とも違うようです。
(普段はすごく雑にだらーっと喋ってる自覚はありますが)
できるだけフラットに読むようにすると、
クセはないけどつまらないとか元気ないの?とか言われてしまいます。
あまり緊張とかはしない方なのですが、リラックスしてかまえないように読んだつもりでも、やはり同じです。
ナレーションで一番大事なのは声の説得力だと思います。
自分なりに試行錯誤しながら取り組んでいるつもりなのですが
どうしても変ないやらしい感じの読みになってしまうと感じます。
ナレーションには人間性が出ると感じるのですが
私の人間性の薄っぺらくしょうもない感じが出ているのでしょうか。
表現が好きで、相手に伝えたくて、やっているのですが
キラキラ輝くナレーターにはふさわしくない人間性なのだろうか・・・とつい考えてしまいます。
説得力のある、好感度のある、誠実な読み。
どうやったら手に入るのでしょうか?
どういう方向で頑張ったらよいのでしょうか?
表現は「技術」。その向上方法は
2015/01/05(Mon) 16:45
とうこさん、ナレーションの虎へようこそ。
「薄っぺらい読み」は悪いことじゃないように僕は思っています。【テレビの魅力のひとつには軽さもある】からです。
個性を強みとして捉えるか弱みとして捉えるかは、自分で選ぶことができます。その上で、強みにフォーカスしてアピールしていく方法論に切り替えてみたらどうでしょうか。ボイスサンプルの作り方に工夫を凝らす、現場での有り様を変える、などです。
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「表現手法に誠実な感じも加えたいんだ」ということでしたら、文面を読む限り「違うのはわかるけど何が違うかわからない」状況なのだろうなと感じました。課題がはっきりみえてないからじゃないかと思います。課題を明確にしていくには「完全コピー」がおすすめです。
コピー対象つまり「説得力のある、好感度のある、誠実な読みをしているナレーター」については、とうこさんがそう感じているだけではなくて、きちんと「売れっ子を出せているマネージャー」や「活躍できているナレーター」にもそう思えるプレイヤーを選んでください。ここを間違うと大きな回り道になります^^;
方法は、いきなり1分とかではなく5秒とか10秒とかでいいので、とにかく正確に、一音ずつ、コピーしてください。このとき「想い」は一旦横においてください。先入観につながり捉え方を誤らせることも多いからです。
想いを否定しているわけでもありません。むしろ「想いは全員にあるもの」です。それぞれが違う想いを大事にしながら生きています。想いだけでは伝わらない理由はここにあるのだと思います。ですからとうこさんの想いも一旦胸に秘めて「まずは伝わる”形”にしましょう」ということなんです。
すこしずつ尺を伸ばして2分くらいコピーできるようになった頃には、技術の課題がかなり明解になっているはずです。
自分の読みが”変ないやらしい感じ”に聞こえてしまっているのはなぜか?売れっ子の読みにはそれが感じられないのはなぜか、を技術の側面からひとつずつ明確にしていくのです。
見つけた課題を超えるための努力が血肉になり、技術になっていきます。技術は知識をひろげ、知識は発想を生みます。それらをまとめて賭けて結果が伴った時に、晴れてオリジナリティが手に入ります。
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最後にすこし話がずれますが‥‥
他プレイヤーや講師などに「読みは人間性」の極論を安易に口にする人も少なくないので、とうこさんの悩みもその影響じゃないかなと思います。
人間性の尺度は多面的なことです。優劣つけられる人などどこにもいません。本来技術論だけで済むべきところに、人間性や想いが議題にあがっているときは、何かがすりかわってるときが多いように思います。
現実のビジョンにむかってまっすぐ進んでください^^
2015年がとうこさんにとって実り多き年でありますようお祈りしています。
Re: 薄っぺらな私の声
2015/01/04(Sun) 18:20
とうこさん、こんにちは!
文面から、悩みの深さが伝わって来ます。
壁にぶつかるのはそれだけ熱心に学び、日々努力を重ねているという証拠。
でも、悩み過ぎない方が良いですよ。完璧な人なんていません。ナレーションの説得力も
時と場合によって、変わったりします。好感度はなおさら。
「深みのある誠実な声」も暗くてテンションが低いなんて言われるかもしれませんし、とうこさんの言う「薄っぺらな声」も、もしかしたら聴く人によっては「軽快でノリが良い」と感じるかも知れないのです。あまり、卑下しないでくださいね。
とうこさんはとうこさんの良い声を追求すれば良いのです。
周囲の人の意見やアドバイスを真摯に聴くのは大切なことです。が、同時に、それに振り回されないことも大事です。ご自分の声のマイナス面にばかりとらわれないようにしましょう。ご自分の声を好きでいてくださいね。これは一番大切なことだと思います。
とうこさんは30代と、まだお若いのですから、今の良いところを伸ばせると良いですね。
松田さんも仰っているように、飾らない、ありのままの自分を出すことは大事です。その上でボイストレーニング等、できる努力はしましょう。基礎体力作りも必要ですね。
色々な映画、演劇、芸術に触れたり、恋愛、旅行、様々な人生経験を積み重ねることによって、次第に説得力も増して来るのではないでしょうか?
とうこさんが自信を取り戻し、生き生きとナレーションができますように、願っています。
Re: 薄っぺらな私の声
2014/12/31(Wed) 22:26
とうこさん、こんにちは。松田佑貴です。
とうこさんは、説得力のある読みをしたいのですね。
人間性が薄っぺらいかどうかと言われると私自身もドキッとします(^^;)
まあ、そんなこと考えても意味はないので、早いとこ忘れた方が良いと思います。
とういか、むしろそう考えてしまうことが足かせになっているかもしれません。
「気取った感じ」や「狙いすぎている」という言葉から受けるのは、無意識に声を作ってしまっているんじゃないかという印象です。
例えば一般的に、女性なら電話を受けるときに少し声が高くなったりすると思います。
しかし、意識的に声を高くしている人は少ないのではないでしょうか。
それよりも「印象をよくしたい」とか「明るく聞こえるように」などの気持ちの現れが、結果として声のトーンが上がるのです。
「気取った感じ」や「狙いすぎ」と言われるのでしたら、おそらく「うまく読もう」「良い人を演じよう」など、自分とかけ離れたキャラを演じてしまっているのではないでしょうか。
私自身、養成所生のころ、まさに「うまくやろう」と思っててずっと自分の表現が伝わらなかった経験があります。
しかし、あるとき開き直って「なるようになれ。批判されようが笑われようが、これが今できる自分のせいいっぱいです」と覚悟してやるようになってから、少しずつ評価が上がってきました。
うまくやろうと思う気持ちがジャマしていたんですね。
とうこさんも同じかどうかは分かりませんが、少なくとも、もっと自分を出していって良いと思います。
そうすればもっと説得力が増した読みが出来るのではないでしょうか。
ちなみに、技術的に言えば、声を低くするだけで相当説得力がでると思います。
そのためのボイストレーニングをしっかりやることも、一つの方法です。
しかし、まずは他者の目線を気にせず、自分をしっかり出してください^^
そちらの方が技術より重要かと思います。
より一層、説得力のある読みができることを願っています。