バラエティの感情表現について[ダイアモンド]
2014/06/13(Fri) 03:19
こんばんは!初めて質問させていただきます!ダイアモンドと申します。
バラエティ原稿を読む際、感情を込めようとすると、気持ちが高ぶりすぎてしまい、早口になってしまったり、声が裏返るなど制御が効かなくなってしまいます。
先日、とある方に"テンション上げるのとはしゃぐのは違う!!"と言われて、はっとしました。
確かに、制御が効かなくなってしまったら、お仕事として成り立たちませんよね。
かといって、セーブしようとしすぎて、小さな表現になってしまうのも、違うなーと感じます。
音をコントロールしつつ、感情を込める。
はしゃぐのではないのなら、どのような種類の感情を、どんな分量で込めてらっしゃるのでしょうか??体感としては、どんな感覚、また、その配分をつかめたきっかけのようなものはあるのでしょうか?
もちろん、原稿の種類によって全く違うのだとは思いますが、
特に、振り切った表現が求められるドバラエティ、
共感のある楽しさを表現していく情報バラエティ、
についてお聞きしたいです。
特に、どんどん煽っていくアバンが滑りやすいです。
今は、ナレーションのコピーをしつつ、その音がどんな感情で読まれたのか、想像しつつ音を合わせてみる作業をしていますが、今までの自分の読み(VP的なかっちり系)をぶち壊さなくては構築出来ないため、その違和感も手伝ってかイマイチ掴み切れません。
手探りな質問で申し訳ありませんが、少しでもヒントをいただければ、今後の練習の糧になります!どうぞ、よろしくお願いいたします!
Re: バラエティで”うわずらない”ために[ダイアモンド]
2014/06/23(Mon) 02:39
具体的、かつケースごとに分けた丁寧なご回答ありがとうございます!
テンションをあげる=集中力。
自分自身が盛り上がりながらも、強い集中力で同時に客観的にコントロールできている状態、ということでしょうか。
表現がすでにできているならば、今度は意識的に技術と感覚を使っていくこと、そして、それをするための技術を身につけるのは、ひたすらの反復練習から。これからすべきことの道筋が見えてくる、明確な回答だと感じました。確かに、反復練習で技術を固めておかねば、本番では余裕がなくなってとても客観視できる状態では無くなってしまいますね。身につまされます。
そして、まず、整える前には大きな表現をできるようになること。
...自分自身の心と向き合ってみると、正直、私は振り切った表現、ができていないです。まず、そこを手探りでやってしまっていることが読みをおかしくしているような気がします。
一度、雑念を捨てて振り切ってみたい。けれど、自分では思いっきり出した表現のつもりでも、実際はただ、がなっていたり、声を大きくしただけだったり、なにか違う、その違いはどこにあるのかを、まず見つけなければいけない。けれど、どの方向に向けて走り出して良いのか正直手探りです。
開放できているかどうか。この部分は、特に自分自身でも感じる部分でもありますが、ほんとうにできているのか、自分のみで判定すること自体も難しく感じています。(まず、その自分の基準自身が合っているという確信がない)
この、開放について、まず、振り切ることについて。個人でできる練習というものは、どのようなものが考えられるのでしょうか?そして、個人でやった場合、小さくなりがちな表現、大きく大きくしていく方法はありますか?やはり、どなたかにレッスンなどでみていただく方が良いのでしょうか?
そして、稽古場、サンプル、現場の違い。まず、稽古場では試して伸ばす場。どんどんチャレンジすることが本分でもあるということ、インスピレーションをいただきました。自分の中の甘さ、弱さといった部分に打ち勝っていきたいです。
ご丁寧な回答、ほんとうにありがとうございました!
バラエティで”うわずらない”ために
2014/06/21(Sat) 09:56
はじめに大事なポイントですが、テンション高いイコール「若者言葉での”高揚感”の意味だけではない」のでここが要注意です。
”tension”は英語本来の意味では「緊張感やストレス」などを意味するそうです。これを踏まえて表現界では『(観られている中での)集中力』といった意味で使っています。『舞台ではテンションあがってると座ってるだけでも汗かく』などと言います。
どういう感覚か…は字で伝えるにはなかなか難しいのですが、よく言われるのは「想像上のカメラで自分を斜め上からみてる」ような感じかもしれません。むりやり体感してもらうために言うと…パーティなどで(目上のかたへのバースデーサプライズで構いません)司会役になった時、自分自身も盛り上がってなければいけませんが、同時に”聞き取りやすいように”話していたり、間をとったり、どこかで客観的な視野も同居している感じと似ています。
さてダイアモンドさんが大きな表現ができるのであれば「伝わるように”コントロール”することが課題」です。ずばり「観せることを前提とした意識」と「技術力」です。感情ではありません。感情は誰にでもあり千差万別で問題ないからです。
書き込みをみる限り、ダイヤモンドさんの答えはすでに出ていて「早口になっても理解できる喋り方」「興奮しているのに裏返らない声の出し方」の基礎技術を探せば良いのです。あとは反復練習あるのみ。反復して覚え込んではじめて「集中しながら客観性を持つ」というマルチタスクを実行できるからです。
技術によって「大きな表現をしてるけど無理なく聞こえる」ことができるようになったら、現場で生き生きと【テンション高く読む】ことができると思います。
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初心者にはもうひとつ注意点。
最初から自分をコントロールしつつ大きな表現をすることは難しいです。なのでレッスンでは「とにかく表現を大きくする」こともあります。テレビでは成立しないくらいの大きな表現を求めることも。「できないからやらないのと、できるけどやらない」は意味が違うからです。
もしダイアモンドさんがこの段階なら、コントロール云々は後回しにしてまずは大きな表現をすることに集中してください。
(1)稽古場→試して伸ばす場
(2)ボイスサンプルやオーディション→選ばれる場
(3)現場→要求に応え、次も呼ばれるための種をまく場
上記3つそれぞれやること違うということを踏まえて、練習に臨んでください。