引き算[ナオ]2014/06/13(Fri) 00:39はじめて質問投稿させていただきます。レッスンで「引くところは引けるようになるといいね」とアドバイスいただきました。今までは声がしっかり出なかったこともあり、特にバラエティーでは前へ前へという意識で原稿に向かっていたので、うまく引くことができません。テンションを保ちつつ、いい感じで引き算するには、どんなことを意識すればいいでしょうか?
Re: 伏線を張るイメージで[ナオ]
2014/07/17(Thu) 23:34
謎の配達人さま
わかりやすい回答をありがとうございました!
「引く」→「集中力はより張りつめ巧妙に伏線を張っていく」という言葉、ズドーンと入ってきました!
言われてみれば納得できることですが、恥ずかしながらまったく意識していませんでした。
早速意識して練習したいと思いますが、でもこれって、そうですよね、ちゃんとした基礎力がないと人を引きつける読みにはできないですよね。
いろんな角度から攻めていかないと到達できなさそうですが・・・とにかく一歩でも前進できるように実践してみたいと思います!
ありがとうございました!
伏線を張るイメージで
2014/07/17(Thu) 16:51
僕も読み手としては引いた表現とっても苦手です。なのでとてもエラそうなことは言えませんが^^;
スタジオバーズでのディレクターとして「この人うまいなぁ」と思った読みについて書きますね。
聴いてて面白いと感じる人の読みは、バラエティでも淡々としたドキュメントでも原稿の伏線部分を「さらっと」「でも微妙なたてかたをつけてあり」見せ場の文章がバチっと立っています。
同じ文章を新人が読んでグっとこない時は「全部たてすぎちゃってメリハリがなくなっている」ことが多いです。盛りすぎる表現はここが伏線ですよとネタバレしちゃってるようなものです。
「引く」ときくとなにかパワーをダウンさせるイメージがあるのですが、むしろ集中力はより張りつめ「巧妙に伏線を張っていく」イメージなんだと思います。人の注意をひく”読みの技術”には、声を張るなど以外にもいろいろあります。ほんのちょっと変な間をあけるだけで、聴き手は気になるものです。
その「ちょっと」には”いまのセンス”が問われます。表現したいことを表現するためのプロレベルの基礎力も必須です。
ベルベットオフィスの先輩ナレーター高川裕也さんからは「何もしないということは何もしてない訳ではない」と教わったことがあります。また田子千尋さんは先日「創り手がイメージしている”盛り上がるまでの道筋”があるから、その通りに表現すればいい」とも仰っていました。
と、ここまで書いてなんですが…
実は僕個人は、新人ナレーターなら基本的に「とにかく前へ前へ」で構わないとも思います。
なんとしてでも現場に押し入るためにまずはなにかで胸を打たねば^^;
ハングリーさは伝わりやすいですからね。
Re: バラエティに於ける"足し引き"[ナオ]
2014/07/17(Thu) 23:16
大江戸さま
早々にアドバイスをいただきましたのに、お礼が遅くなってしまい大変失礼いたしました!
改めまして、ご丁寧な回答をありがとうございました!
そうですよね、盛り盛りだと胃もたれするってよくわかります。
おそらく私は自分を客観的に見ることができず、盛り盛りになっていることにすら気づけなかったように思います。
まずは私も足し引きの記号を作って書き込む作戦で練習してみます。
これって、書き込む時点でいろいろと考えることになりますよね。
これまでの私は、もしかしたら漠然としたイメージだけで表現してた結果、胃もたれにつながっていたのかもしれません。自分の中ではちゃんと考えているつもりだったのですが・・・。
とにかく、実践してみます。
貴重なアドバイスをありがとうございました!!
m(_ _)m
バラエティに於ける"足し引き"
2014/06/18(Wed) 21:05
ナオさんご質問ありがとうございます(^^)
アトゥプロダクション所属ナレーター兼チンピラのワタクシ、大江戸よし々がお答えさせて頂きます。
自分も一時期"引き"の表現について悩んでいました。いくら頭の中で"引き"の意識を持っていたって、実際読むと全然引けなかったりするんですよね^^;
読みながら「盛り過ぎだなぁ。どっかで引かなきゃ」と分かってはいつつも、現在進行形で盛ってナレーションしてるもんだから、勢いが死んでしまうのが怖くて引くに引けない。たとえ引けたとしても、意図無く引いちゃったもんだから、ナレーションに違和感が出ちゃったり…。で、結局全部盛っちゃう。
これがバラエティ番組とかだと、映像もドーン!音もドーン!ナレーションもドーン!
これじゃあ、聴いてる方も胃もたれしちゃいますよね(T_T)
自分の場合、原稿にこれでもかと"足し"と"引き"を書き込みました。ごく簡単な事ですが、視覚的に"足し引き"が確認出来るのと出来ないのでは、だいぶ違います。
自分は"足し引き"を、声の大小だけでなく、高低・読みの早・厚み・間など、いろんな要素で構成しています。これらを原稿に全部書きこむと真っ黒になっちゃうので、記号を作るのがお勧めです。(ゆっくり読む部分は波線~~とか)
最初は結構ぎこちない感じになるかもしれません。でも、ちゃんと意図を組んで読むのと、意図を組まないで感覚だけで読むのでは、先々大きな差が生まれるのは明白です。それに、最初は凸凹でもすぐに滑らかな曲線になりますよー(^^)
これをしばらく続けてると、記号を書き込まずとも文章の流れだけで"足し引き"が透けて見えてきます。「ああ、ここがこの文章って事は、次はこのパターンだな?」みたいな!これはつまるところ、文章の理解力の向上でもあります!初見力も鍛えられるという、一石二鳥な方法です。ヤッタネ!
最初は一行から足し引きし、次は一ページ、次は一コーナ、最後は番組全体で足し引き。
これが出来たら……
これが…出来たら……!
大江戸にもこっそりそのコツ教えて下さい(^.^)
あれ?
目下ナレーション修行中、大江戸からの投稿でした。
あばよん太!