読み間違い [雪]
2011/01/26(Wed) 11:42
はじめまして。
私は、ナレーターになるため地方のスクールで勉強を続けている雪と申します。
勉強を続けて以来、どうしても直すことが出来ない悩みがあり、こちらに相談させていただきました。
それは、原稿を読む際、詰まって言い直しするだけではなく、文字の読み落としや、書いていない言葉を勝手に作り、読んでしまうことです。
初見から、数回読んだとしても、感情を込めると特に出てきてしまいます。原稿の文字の一つ一つに想いを込められて作られている方へ、大変失礼にあたるということで、本当に直したいのです。
十分に気をつけて読んでも、録音したものを聞き返してみると、上記のようなことを行ってしまっているのです。自分では全く気付けてていないところが、悔しいです。
さらに、意識して一文字一文字を発していくと、気持ちが全く入っておらず、平坦になってしまいます。
現在、「毎日新聞を音読する」ことを行っています。読み間違いをなくしたいです。意識することや、練習方法などあればアドバイスをお願いします。
Re^2: 読み間違い [雪]
遅くなりましたが、たくさんのアドバイスをありがとうございます。
現在、いただいたアドバイスを実践しているところです。
確かに、視力が一年間のうちで、半分ぐらいに落ちてしまっていました。眼鏡を作ったところ、慣れない為か、あまりかわらなかったですが、気付くと原稿を顔に近づけているということはなくなってきました。
そして、謎の配達人様のアドバイスは、目からうろこというか、初めての意識でした。今まで間違えないように、間違えないようにと考えすぎると余計に間違えていたようです。気にしすぎないようにして、自分の表現を大切にするよう意識付けをしているところです。
一番改善に効果的であったところは、自分の読み間違えるところを分析してみたところでした。基本的な、視線は声に出しているところより先ということをしていなかった為、ぱっと見た次の文字を一瞬で認識して、読み間違うようです。
少し視線を先に置いて、何が書いてあるか理解しながら読んでいくと、間違えは減りました。ただ、感情が入ると、特に自分の意識が飛んでいってしまい、間違いの数が増えてしまったり、慣れていないためか、先の文章を理解しているうちに、今自分声に出しているところの感情を入れることが出来なくなっています。これは、トレーニングを続けていくと改善していくのでしょうか?
もう1つ質問をさせてください。
視線を少し先というのは、どれくらい先を見られているのでしょうか。現在、改善した視線は、今読んでいる言葉の1つ先の文字を見ています。例えば、上記の文字だと、声は「本当に」を出しつつ、頭では、「基礎的な」を見て、次は「基礎的な」だな。と頭の中で思いながら「基礎的な」の部分の感情を考えながら行っています。
これで、正しいのでしょうか?
このとき、目線の部分は、頭の中で反復しないほうがよいのでしょうか?
本当に基本的なことかと思いますが、今まで出来ていなかったため、詳しくお伺いしたいです。宜しくお願いします。
re: 読み間違い [畠山さとみ]
雪さん、こんにちは。質問拝見しました。早速ですが…
>詰まって言い直しするだけではなく、文字の読み落としや、書いていない言葉を勝手に作り、読んでしまうことです。
ということは、詰まっていい直しすることもあるし、文字の読み落としや書いていない言葉…もあるということでしょうか?トチリが多いと、それに気を取られて、アッ!と思った瞬間、文字を読み落としたり、自分の生理にあっていない文章だと、とっさに勝手に読みやすい言葉が口を突いて出てしまうことは、私もよくあります^^;
もしかしたら、トチリ癖が最初にあって、その動揺が、『文字の読み落とし…』を招いてる可能性もあると思います。一度、自分のパターンを分析してみてください。
私の場合で恐縮ですが…
私は、数字に弱い、『上下、左右』『高い、低い』『長い、短い』などの反対語、
『建設、建築』『制作、作成』『論理、理論』『議論、論議』『記述、記載』『認証、承認』などの似た言葉の時は読み違いが多いのがわかっているので、下読みの時には、チェックを入れます。
生徒さんの喋りを聴いていると、アクセントに自信のない方、長いセンテンスの文章、連体修飾語が長い文章などの時、やはりトチリが多いような気がします。
『噛む』という言葉は、いつごろから一般的になったのでしょうか?
『噛んじゃった!』などと言って、自分の失敗を笑って見過ごしてはいけません。度を超すときは、ご自分の失敗に何かパターンがないか分析してみることも大切だと思います。
ちょっとわき道にそれました。
ご自分のトチリのパターンを把握して、下読みの段階で不安がない状態にしておくことを心がけてみてはいかがでしょうか。新聞の読むことも、良いトレーニングになると思います。その場合、いきなり声に出さず、一回目は黙読で内容と構成をざっと把握し、自分がひっかっかりそうなところをしっかりチェックし、次に、本番のつもりで声に出すというのをお勧めします。自分がトチリそうなところが予測できるようになると、対策がわかり、読みはより安定してくると思います。
それから、文字を追う視線は、声にする文字より先先に移動していきます。(当然お分かりだと思いますが^^;)最終的には、そのチェックで、最終仕上げをしてみてください。
健闘を祈っています。
読む目的は「面白いかどうか」
雪さんはじめまして。ナレーションの虎への書き込みありがとうございます。
悩みがあるときは、悩みに近寄りすぎてしまって目の前が見えないことがしばしば。まずは一旦深呼吸して、少し離れた視点で客観的に考えてみるといいですよ。
読み間違いイコール悪いではないと僕は思っています。
原稿と違う言葉が出てしまったって、作り手たちは面白ければ、いいと言ってくれます。僕自身の現場で何度も経験したことです。
原稿そのままの言葉しかダメ!って創り手もいるとは思いますが、そのスタッフにあたった場合(少なくとも雪さんのナレーター人生にとっては)味方にはなってくれないであろう人たちな訳ですから、無理をしてまで悩むこともないかもしれません。
「文字の一つ一つに想いを込められて作られている方へ、大変失礼にあたる」というのが胸を痛めている原因だと思います。でも考えの主体を書き手ではなく、作品においてみてください。作品が向上する”かもしれない”試行錯誤に失礼を感じる書き手がいたとすれば、その書き手は作品に対して失礼だと思うのです。
また表現者としても「つい、”そんな気になってしまった”」くらいのトランスで作品に入り込めているのは、素晴らしいことだと思います。もちろん言葉が詰まったりするのはないに越したことはありませんよ。でも大事なことは「面白いかどうか」この一点のはずです。
作品のクオリティと成果を中心に考えれば、いま雪さんがやるべきは「新聞を読む」のも大切ですが、”別の考え方をもつこと”かもしれません。
◯「つい出てしまう言葉」を磨くために、常に良い作品に触れ合っておく。
◯事前に作り手たちとコミュニケーションを深める。
◯「読み間違えは、全ての現場で、絶対に、何度かは、起こる」と自分で自分を決めつけておき、そうなった時にどうするのか対処を考え、習慣づけ、メンタルを保つ。
◯気持がこもらないってことは「平坦な読み」は勝てないクオリティってことですから、「自分にできること」読み間違えるけれども独自な部分のクオリティをあげておくこと。ニッチで勝っていくビジョンをもっておくこと。
などのことです。
上記4つは、教わってから僕が今も実践していることです。おかげで自由に大きな表現をすることだけに集中できるようになりました。いかがでしょうか。
Re: 読み間違い
雪さん、こんにちは!
気持ちをこめつつ、正確に読むのはとても難しい事ですよね。
ナレーターは相反した事を同時に要求される特殊な仕事といえます。
唐突ですが、最近、眼科へ行かれたことはありますか?
急に視力が落ちたということも考えられるので、行くことをおススメします。
すでにメガネやコンタクトをお使いの場合でも、眼科に行ってください。(メガネ店ではなく)ナレーターにとって、声、耳と同等に大事なのは目です。健康診断の意味も含めて、一度調べてもらいましょう。
問題なければ、あとは今なさっているような練習を続けてください。新聞だけでなく、小説、セリフなど、感情を伴う文章も音読してください。間違いが多いなら、読みのスピードをゆっくりして、徐々にスピードをあげていきましょう。
雪さんのご成功をお祈りいたします。